ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

さよならのリフレイン

カーティス・メイフィールド / ゼアズ・ノー・プレイス・ライク・アメリカ・トゥディ (1975)

Curtis Mayfield / There's No Place like America Today

楽しそうにドライヴする白人中流家族が描かれた広告看板の前には黒人失業者達が行列をつくり・・・

いやぁやっぱり、音楽にとってアートワークって大事ですね。

カーティス・メイフィールドは、15年ちょっと前、オリジナル・ラヴが『風の歌を聴け』を出したときに、田島貴男氏が雑誌の中で、フェイバリット・アーティストとして紹介していて、その中でも”心の1枚”と語っていたのがこのアルバム。

ジャケのアートワークが表現するように、当時のアメリカの病を描いた作品ですが、多くの問題は近年のアメリカにも(日本にも?)そのまま当てはまりますね。

時代を映すのがポップ・ミュージックですが、このアルバムのテーマが今も通用する普遍性を持っているということは、人間が人間である以上、人間は賢く、そしてそれ以上に愚かであり、翻弄されるのは弱い立場の人々・・・とゆう事実はずっと変わらないとゆうことでしょうか。

1曲目から人が撃たれて死んでしまう、へヴィな内容の本作にはアップテンポでグルーヴィなナンバーがまったく入っていません。

声を荒げることなく淡々と聴く物に語りかけてくるのです。

静かながらもそのメッセージは力強く、アルバムのラスト、『ラヴ・トゥ・ザ・ピープル(Love To The People)』では、ドキュメント・フィルムが映し出すかのようにこれでもかと悲惨な状況を歌った後に「小さなプライドを捨てていない 自分の人生 自分で生きていく」と宣言しています。

その入り口を開けたらエンディングまで眼をそむけることの出来ない、強力な吸引力を持ったメッセージ・アルバムです。

・・・で、で、で!

オイラが持ってるのって国内盤なんだけど、1994年に出たジムコ盤なんだよね~。

みんな、ジムコ・ジャパンって覚えてる??

ウキャーーッ!!